ハンガリーの伝統と現代が交差する、CP Budapestのホテルデザイン

Magdalena Federowicz-Bouleによる、旅とワインをテーマにしたインテリア

ハンガリー、ブダペストの中心地に位置するホテル「CP Budapest」。そのインテリアデザインは、ハンガリーのワイン製造の伝統と、都市の活気に触発されたものである。この記事では、そのユニークなデザインとその背後にあるインスピレーションについて、デザイナーのMagdalena Federowicz-Bouleに迫る。

CP Budapestのインテリアデザインは、その立地とハンガリーのワイン製造の伝統から大きな影響を受けている。ロビーやバーの内装は、色彩豊かでエクレクティックな雰囲気が漂っており、19世紀にエッフェル社によって建設された歴史的な鉄道駅「Nyugati」を彷彿とさせる。一方、レストランや客室は、自然のベージュやテラコッタ、緑色のトーンを基調とした落ち着いた色彩パレットが採用されている。

このプロジェクトは、既存のホテルビルの近代化と再ブランディングを目指してTremendデザインスタジオが起用されたもので、ブダペストのPest地区にある歴史的な鉄道駅NyugatiとWestend Cityショッピングモールの近くに位置している。内装と外装の調和を重視し、IHG Crowne Plazaブランドの基準に沿った近代化が行われた。

ホテルの1階には、多機能のボールルームスペースと朝食レストランを備えた会議センターがあり、6階にはVIPラウンジが設けられている。客室は、グレーとアースカラーのパレットにキャメルレザーと2つの異なるグリーンカラーのアクセントが組み合わされたデザインとなっている。

このプロジェクトは、旅の美しさ、都市の活気、ハンガリーのワイン製造の伝統を組み合わせた象徴であり、自然と近隣環境が内装と融合し、居心地の良い雰囲気を醸し出している。地元の人々だけでなく、ホテルのゲストにとっても活気ある場所を創出することが目指されている。

このプロジェクトの最大の課題は、ホテルのゲストだけでなく地元のコミュニティにとっても活気ある場所を創出することであり、内装と外装の間の相互作用を生み出すことだった。その結果、地元の人々にとって忘れられていた空間が再び生まれ変わり、ハンガリーの首都の新たなトレンドの場となった。

このデザインは、2022年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞のシルバーを受賞しており、その優れた専門性と革新性が評価されている。これらのデザインは、強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を示し、優れたレベルの卓越性を示している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Magdalena Federowicz-Boule
画像クレジット: Tremend Photography by Piotr Gęsicki
プロジェクトチームのメンバー: Magdalena Federowicz-Boule Paulina Szarzec Beata Gula Kamila Karaś Łukasz Zalewski Ewa Dolot Izabela Kozuch Marta Idczak Sylwester Petryka Katarzyna Fesnak Dominika Lewandowska Martyna Wojtasik Natalia Sałamacha Teresa Łopuska Klaudyna Czechowska
プロジェクト名: CP Budapest
プロジェクトのクライアント: Tremend Sp. z o.o.


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